オフロードバイクの悩みと言えば、転倒時などの破損。特にレバー類は、折れてしまうと著しく操作性を失ってしまいます。古くからオフロードバイクにはレバーを折らないようなモディファイが進化してきましたが、今回は定番の組み合わせをみてみましょう
JNCC開幕戦サザンハリケーンに見る、齊藤祐太朗のマシン
2026年のJNCC(全日本クロスカントリー選手権)シーズンが、大阪のプラザ阪下で幕を開けました。開幕戦「サザンハリケーン」は、その名の通り激しい展開となりましたが、国内最高峰のAA1クラスにおいて着実な走りを見せ、6位入賞という好成績を収めたのが齊藤祐太朗選手です。齊藤選手が今シーズン投入したマシンはツインプラグを搭載するBetaのRR2T 300 RACEであり、彼はこの強力な2ストロークマシンを操るために、ハンドル周りを中心とした細かなセットアップを進化させてきました。特に、ライダーが直接マシンとコンタクトするクラッチやレバー、ガード類のチョイスには、トップライダーならではの深いこだわりと合理的なロジックが反映されています。彼が実戦を通じて導き出した「インパクトX3ハンドガード」と「ピボットレバー」の組み合わせは、現代のオフロードシーンにおける一つの完成形と言えるかもしれません。

軽量さと防御力を両立する「インパクトX3」と「ピボットレバー」の相乗効果
オフロードバイクのハンドガードには、大きく分けて手を完全に囲うクローズドタイプと、齊藤選手が愛用するオープンタイプの二種類が存在します。齊藤選手は軽い方がいいという自身のフィーリングに基づき、軽量なオープンタイプのハンドガードであるZETA RACINGのインパクトX3を選択しています。一般的に、オープンタイプのガードはハンドリングへの影響が少なく軽快な操作を可能にしますが、転倒時にレバーを直接的な衝撃から守る能力については、クローズドタイプに譲るとされてきました。しかし、齊藤選手はこの弱点を、ガードではなくレバーそのものの性能によって補完しています。レバー自体が反対に折れ曲がることで耐久性が極めて高いために、あえてガードには軽さを追求できるという現代的な機能補完の関係を築いています。

ZETA RACING
ピボットレバーFPクラッチレバー
¥7,920
https://www.dirtfreak.co.jp/products/detail/093F4962-4547836102547/
ZETA RACING
ピボットレバーFPブレーキレバー
¥7,920
https://www.dirtfreak.co.jp/products/detail/093F4901-4547836102134/

ZETA RACING
インパクトX3 ハンドガード
¥7,260
https://www.dirtfreak.co.jp/products/detail/093F5438-4547836281860/
齊藤選手がZETA RACINGのピボットレバーに対して抱いている信頼は絶大で、彼は「レバーは本当に折れたことがない。僕が使っていて一回も折れたことがない」と断言。この驚異的な耐久性を支えているのが、ZETA RACING独自のピボット機構です。ピボットレバーFPに採用されている可倒式レバーは、転倒時にレバーが前方へと可動して衝撃を吸収する構造を持っており、さらにスプリングを内蔵することで自動的に元の位置へと復帰するシステムを備えています。レバーアダプター部は全面CNC加工、アルマイト表面処理された高強度アルミ合金を使用しています。このような高い製品精度と、転倒しても走り続けられるという安心感が、齊藤選手に「この折れないレバーがないと軽量なセットアップは成立しない」と言わしめるほどの信頼を与えているのです。
クラッチ側に4フィンガー、ブレーキ側に3フィンガー

齊藤選手のBeta RR2T 300 RACEのハンドル周りには、耐久性だけでなく、操作感を極限まで高めるための繊細な調整が施されています。特筆すべきは、左右のレバーで異なるフィンガー数(レバー長)を使い分けている点です。彼はクラッチ側に「4フィンガー」の長いレバーを選択し、それをできるだけハンドルの中央寄りに寄せて装着することで、クラッチが少しでも軽くなるようにセットアップしているのです。この齊藤流のセッティングによって実現されたクラッチの軽さは、3時間という長丁場のレースにおいてライダーの疲労を最小限に抑える大きな武器となっています。対してブレーキ側には「3フィンガー」のタイプを採用し、ブレーキとクラッチそれぞれに最適なタッチと操作ストロークを確保しています。

このようなZETA RACING製品への高い評価は、齊藤選手だけにとどまりません。JNCCに参戦するベテランライダーである松尾選手も、ZETA RACINGのレバーを定番の折れないレバーとして長年愛用しており、特に指に豆ができにくいという握りのタッチの良さを高く評価しています。プロフェッショナルな現場で戦う多くのライダーたちが、異口同音にその品質と機能性を称賛している事実は、ZETA RACINGのパーツが単なる消耗品ではなく、勝利を掴むための「実戦装備」であることを証明しています。