シリーズ 全日本モトクロス

【Race Report】D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ 2025 第5戦 近畿大会

ダートフリークは、D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ 2025 IA1・IA2・レディースクラスに参戦する以下のライダー達と契約を結び、弊社で取り扱うウエアやパーツを提供することでレース活動をサポートしている。9月20〜21日に行われた第5戦でサポートライダー達はどんな活躍を見せたのか、各クラスを振り返る。

【D.I.D全日本モトクロス選手権サポートチーム&ライダー】
■IA1

#1 ジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)
#4 大倉由揮(Honda Dream Racing Bells)
#5 能塚智寛(Team Kawasaki R&D)
#6 大塚豪太(T.E.SPORT)
#7 安原志(八尾カワサキ with ANNEX CLUB)
#8 大城魁之輔(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松)
#10 内田篤基(Yogibo PIRELLI MOUNTAINRIDERS)
#15 渡辺祐介(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM)
#27 小島庸平(BellsRacing)※第5戦にスポット参戦

■IA2

#1 中島漱也(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM TAKA)
#4 田中淳也(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松)
#5 柳瀬大河(TKM motor sports いわて)
#6 鴨田翔(Kawasaki PLAZA 東大阪)
#12 福村鎌(TeamSBE)
#14 吉田琉雲(Bells Racing)
#34 松木悠(Yogibo PIRELLI MOUNTAINRIDERS)
#35 今岡駿太(Yogibo PIRELLI MOUNTAINRIDERS)
#47 道脇右京(バイカーズステーション金沢レーシングwithMOTUL)

■レディース

#1 川井麻央(T.E.SPORT)
#6 箕浦未夢(TEAM ITOMO)

https://www.dirtfreak.co.jp/rider/

9月20〜21日、D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ 2025 第5戦 近畿大会が、奈良県にある名阪スポーツランドで開催された。サポートライダーたちが出場するIA1・IA2・レディースクラスは土曜日に予選、日曜日に決勝が行われた。

会場の名阪スポーツランドは山の起伏を生かしたコースでアップダウンが激しい。タイトなレイアウトでタイム差が開きにくい分、一瞬隙を見せると順位が一気に変わることもあり、緊張感のあるレース展開が見どころとなる。さらに路面はサンド質で周回を重ねるごとにコースコンディションは荒れていき、今回も深く掘られたわだちやギャップにライダーたちは苦戦を強いられた。

IA1クラス

IA1クラスは15分+1周の3ヒート制で行われた。ヒート1は#8大城魁之輔が好スタートを決めレースをリードしたが、赤旗によりレースは一時中断。仕切り直して行われたスタートで再び大城と大倉が飛び出し、#1ジェイ・ウィルソンが追いかける展開となった。第4戦で今季初優勝を果たした2人がレースをリードするが、ウィルソンはすぐに大城をかわすと、その勢いのまま大倉もパス。1周目でトップに浮上する。大倉が粘り強く追いかけるも、それを1〜2秒ほど上回るペースで走行するウィルソンは徐々にその差を広げてフィニッシュ。1位ウィルソン、2位大倉、3位大城という順位でレースを終えた。

ヒート2でも大城と大倉が好スタートを決めると、大倉がすぐにトップに立ち、#38浅井亮太、#10内田篤基、大城、ウィルソンらが続く。2番手以降が混戦になる中、1周目でウィルソンが抜け出し3番手に浮上。さらに大倉との距離を徐々に縮め、トップ争いを展開する。「ジェイに勝ちたい」という強い思いを持ってレースに挑んだ大倉は、後方から迫るウィルソンのアタックにも耐えてトップを守る走りを見せるが、レース中盤にウィルソンが大倉をパスし順位が入れ替わる。一方、3位をかけて浅井と大城がバトルを展開。レース時間残り7分というところで大城が浅井を捉えると、冷静にラインを見極めて3番手に浮上。結果ウィルソン、大倉、大城という順番でフィニッシュ。

ヒート3は大倉と#25道脇白龍がスタートで良い反応を見せると、1周目で大倉がトップに立ち、大城、内田、#6大塚豪太、ウィルソンという順位でレースが進行。大城が大倉を捉えて後方から距離を詰めるも、大倉が逃げるという攻防戦が続く。一方ウィルソンが序盤で3番手につき前の2人を猛追。大倉と大城はそれぞれミスによるタイムロスがあり、レース終盤にはウィルソンが大城をパス。さらにウィルソンは大倉をかわしてトップへ躍り出る。大倉は必死に食らいつくが、最終ラップで転倒。ウィルソンが優勝を獲得し、3ヒート全勝を果たした。2位に大城、3位に大倉が入賞した。


IA1総合順位

総合順位 ゼッケン ライダー名 チーム名
1位 #1 ジェイ・ウィルソン YAMAHA FACTORY RACING TEAM
2位 #4 大倉由揮 Honda Dream Racing Bells
3位 #8 大城魁之輔 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松
4位 #10 内田篤基 Yogibo PIRELLI MOUNTAINRIDERS
6位 #6 大塚豪太 T.E.SPORT
7位 #7 安原志 八尾カワサキ with ANNEX CLUB
8位 #27 小島庸平 Bells Racing
11位 #15 渡辺祐介 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM
DNS #5 能塚智寛 Team Kawasaki R&D

#5能塚智寛は予選で負傷し決勝を欠場

IA2クラス

IA2クラスは30分+1周で行われた。ヒート1、スタート直後からレースの主導権を握ったのは#1中島漱也。続いて中島のライバルである#2横澤拓夢や#53ブライアン・シューが追いかけ、レース序盤で#6鴨田翔、#14吉田琉雲らを含む上位集団が形成された。シューは横澤を攻略し2番手に浮上、中島を猛追する展開となった。レース時間6分を過ぎると、シューが中島に迫り激しい首位争いが繰り広げられる。ところが16分経過時、シューはマシントラブルを訴えコースを離脱し、そのままリタイア。上位の顔ぶれが一変し、中島が独走態勢を築くと、#5柳瀬大河、横澤が続き、この順でチェッカーを受けた。なお、調子を上げていた吉田はマシントラブルに見舞われ、このヒートは惜しくも序盤でリタイアとなった。

ヒート2も中島が先頭でレースをリード。後方には#4田中淳也、柳瀬、シュー、吉田が続き、上位集団が混戦となる。レース中盤、シューが転倒し戦線離脱。一方、田中と柳瀬、吉田による2番手争いが激化する。吉田は柳瀬をかわし、さらに田中に接近。田中はトップの中島との差を縮め、レース残り14分を切ったところで逆転に成功する。一方吉田の勢いも止まらない。ヒート1のマシントラブルにより、ヒート2は2024年モデルの練習車で出場することとなった吉田だが、立て続けに中島と田中をかわして首位に浮上。そのまま最後までリードを守り抜いてチェッカーを受けた。2位には終盤にかけてペースを上げた中島、3位には田中が入賞。吉田はIA2クラス2年目、17歳という若さで自身初となるIA2クラス優勝を飾った。

IA2総合順位

ゼッケン ライダー名 チーム名
1位 #1 中島漱也 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM TAKA
2位 #5 柳瀬大河 TKM motor sports いわて
3位 #4 田中淳也 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松
5位 #6 鴨田翔 Kawasaki PLAZA 東大阪
10位 #34 松木悠 Yogibo PIRELLI MOUNTAINRIDERS
12位 #47 道脇右京 バイカーズステーション金沢レーシングwithMOTUL
13位 #14 吉田琉雲 Bells Racing
14位 #12 福村鎌 TeamSBE
16位 #35 今岡駿太 Yogibo PIRELLI MOUNTAINRIDERS

 

レディースクラス

レディースクラスは15分+1周で行われた。スタート直後、名阪スポーツランドをホームコースとする#10松木紗子がホールショットを奪取。#6箕浦未夢が続き、これまで無敗の#1川井麻央は4番手からの追い上げとなった。

序盤、箕浦が松木をかわして先頭に立つと、1周目をトップで通過。川井も追い上げ、2周目には箕浦の背後に迫り首位争いを展開する。箕浦はポジションを守るも、川井は”Coca-Colaジャンプ”と呼ばれるダブルジャンプを飛び切り、トップの座を奪う。その後徐々に後方との差を開きトップチェッカー。川井にとって初めてとなる名阪スポーツランドでの優勝を果たした。

一方、箕浦は追い上げてきた#3川上真花と2番手争いを展開。残り4分を切ったところで川上に前を譲ることとなるが、粘り強く追いかけていく。攻め続ける箕浦だったが、川上の後輪に接触して転倒。結果8位でゴールとなった。

レディースクラス総合順位

ゼッケン ライダー名 チーム名
1位 #1 川井麻央 T.E.SPORT
8位 #6 箕浦未夢 TEAM ITOMO

次戦は約1ヶ月後の10月18〜19日、埼玉県にあるオフロードヴィレッジにて行われる。サポートライダーたちがどんな活躍を見せてくれるのか、チャンピオン争いがさらに白熱する第6戦も注目だ。

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アニマルハウス

世界でも稀な「オフロードバイクで生きていく」会社アニマルハウス。林道ツーリング、モトクロス、エンデューロ、ラリー、みんな大好物です。

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